自分が子供の頃は、自宅で衣類のしわを取るものは、アイロン台を使ったスチームアイロン一択でした。
ですが、現在はハンガーにかけたまま使うことが出来るスチーマーも人気が出てきました。色々な製品がありますが、基本的な理屈は同じです。順番に考えていきましょう!
なぜシワが出来るのか?
シワの原因は大きく分けて2種類あります。それは、着用時のシワと洗濯時のシワです。
- 装着時のシワ
原因を一言で表すならば、組織のずれです。着用時にシワとなる衣類は主に織物と呼ばれる衣類、これは組織が縦糸と横糸を組み込んで作られています。未使用時は縦糸と横糸がきれいに格子上にくみ上げられています。これに外力が加わることによってズレが生じ元の格子状に戻らない状態、これがシワです。細かく織り込まれているものほど回復が悪く、シワが目立ちます。
- 洗濯時のシワ
衣類をミクロで見た場合、繊維は分子の集合体であり分子同士が結びつき繊維を形作っています。繊維は水を吸い込むと結びつきが弱くなり、自由に動きます。その状態で外力が加わると元々の位置とは異なる場所で安定します。これがシワの原因です。
なぜシワがとれる?
シワにアイロンをかけると、アイロンの熱で分子が自由に動くようになります。そこへアイロンの圧力が加わることで、分子がきれいに並びます。 この状態で衣類の温度が下がるとしわがとれるのです。さらに繊維に水分(スチームor霧吹き)を加えることで、より繊維の分子を動かしやすくすることが出来ます。これがシワが取れるメカニズムです。
スチーム(ドライ)アイロン
私たちがアイロンと言われて最初に思い浮かべるモノです。 現在の製品はほとんどの製品がスチーム/ドライ両方の機能を持っています。本体のタンクに水を入れて必要に応じスチームを出すことができます。本体に重量があり、アイロン台を使用するため、襟などに折り目をつけたり、ピシッとした仕上がりをさせたい時に便利です。選ぶポイントとしては下記になります。
- コードタイプ or コードレス
どちらも利点があります。
コードタイプは常時通電しています、その為、常に高い温度を維持出来るので連続運転に向いています。週末にまとめて大量のアイロンがけをしたい人に向いています。
コードレスタイプはその名の通り本体にコードがありません。その為、衣類やアイロン台に引っかかることなく取り回しがしやすいです。 ただし、使用しているとアイロンの温度が下がってしまうため、数分毎にスタンドに戻し加熱する必要があります。
- かけ面の素材
かけ面の素材はフッ素、チタン、セラミックが主流となっています。素材による違いとしてはアイロン時のすべりやすさ、また耐久性が変わってきます。
フッ素 < チタン < セラミック
の順にすべりやすさと比例して価格も上がっていきます。またこれ以外にも各メーカー毎に工夫を凝らした新素材を使っています。
- 重量
アイロン本体の重量が重いと、シワを取る為のプレスが容易となりシワを取りやすくなります。基本的に持ち運びをするものではないので、自分で使用できる範囲で重量のあるものを選択するのが良いと思います。もし旅行や出張に持っていく必要がるならば、携帯が便利なスチーマーを携行することをおススメします。
ハンドスチーマー
スチームを噴射することに特化した製品、衣類を軽く引っ張りながらスチームを当てることでシワを取ることができます。アイロン台を出さずに手軽に使えるのが大きな利点です。 また、高温のスチームにより除菌・消臭の効果があります。シワをとることについては、スチームアイロンの方が優れています。ただ衣類をフワッと仕上げたい場合は、スチーマー方がよいです。選ぶときのポイントは以下になります。
- スチーム量
衣類スチーマーの最も重要な性能がこのスチーム噴射量です。当然多いほどシワをキレイに取りやすくなります。ただし、スチーム量が多い場合、本体重量、タンク重量、そして価格も比例して高くなる傾向になります。平均で10g/分以上だと大きなストレスなく使用できます。
- 立ち上げ時間
アイロンではなくスチーマーを使う場合、多くは手軽に早く使えるというのが理由だと思います。そのため、立ち上げ時間も選ぶポイントとしておきましょう。現在は15秒ほどで使えるようになるものもありますが、最低でも1分以内のものを選ぶことをおすすめします。
- 重量
スチーマーは手にもって使用する製品です。そのため、重量も気にしましょう。ただし、重量は上記でも記載した通り、スチーム量、持続時間と比例する傾向にあります。私見ですが、1kg以下のものを選びたいです。